「iOS 26」発表直後、Googleが“先行機能”を猛アピール Pixelユーザーへの訴求強化か

2025年6月10日、グーグル日本法人が公式Xで「Pixel」シリーズのAI機能を紹介する投稿を行った。
前日発表されたアップルの新OS「iOS 26」のAI機能に呼応する内容で、Pixelではすでに類似機能が利用可能であることを強調している。
PixelのAI機能を強調 iOS 26への“対抗投稿”が話題に
グーグル日本法人は6月10日、公式Xで「突然ですが、以下の機能が Google Pixel なら今すぐ使えます」と題する投稿を公開し、Pixel端末に搭載されたAI機能を列挙した。
これは、前日に米アップルが開発者向けイベント「WWDC25」で発表した「iOS 26」の新機能に呼応するもので、直接的な比較を意識した内容と受け止められる。
投稿で紹介されたのは、テキストや音声のリアルタイム翻訳、着信時にGoogleアシスタントが相手の名前や要件を代わりに確認する「通話スクリーニング」、保留状態の解除を通知する「代わりに待ってて」、画面上の情報を囲んで検索できる「かこって検索」など、Pixel独自の機能群だ。
これに対し、Xでは「Appleへの対抗心がすごい」といった反応が多数寄せられた。
投稿のタイミングと内容から、iOS 26との機能競争を意識したメッセージであることは明白と見られている。
AI機能の差別化競争が加速 ユーザー獲得への新たな戦略も
今回のグーグルの動きは、AIによるスマートフォン機能の高度化をめぐる競争が一層激化していることを示すものだ。PixelとiPhoneの差異をユーザーに印象づける狙いが読み取れる。
iOS 26では、Apple独自のAI統合機能「Apple Intelligence」が導入され、ライブ翻訳や保留アシスト、画面内検索などが搭載される見込みだ。
こうした機能の多くが既にPixelで提供されている点を強調することで、グーグルは「後追いではなく先行している」というブランドイメージを築こうとしていると見られる。
実際、Androidスマートフォンの中でも、PixelはAI機能をいち早く展開しており、今回の投稿はその実績の再アピールともいえる。
一方で、Appleの新機能群は、ハードウェアとOSの密な連携によって実現される点が評価できるため、Pixelが持つ個別機能とはアプローチが異なる。
デバイスの中で処理が完結するため、プライバシー保護などにおける信頼性が高いことが特徴だ。
今後は、AI機能の性能差だけでなく、ユーザー体験やセキュリティ、エコシステム全体の魅力がより重視されるだろう。
「AI時代のスマートフォンにおける主導権争い」については、今後も注目していきたい。