Uber Eats、配達ロボを大阪で本格導入 ローソン商品を自動配送で受け取り可能に

2025年6月5日、Uber Eats Japanは、大阪市内のローソン4店舗で配達ロボットによる配送サービスを6月10日から開始すると発表した。
国内のUber Eats加盟コンビニとしては初のロボット配送導入事例であり、人気商品「からあげクン」などが自動で届けられる新たな試みだ。
ローソン4店舗が対象 ロボ配送でコンビニ商品を自宅へ
Uber Eats Japanは、米国製の自律走行型ロボットを活用し、大阪市のローソン4店舗にてロボット配送を導入すると明らかにした。
対象店舗は、福島七丁目店、福島聖天通店、曽根崎新地店、JR新福島駅前店の4つで、いずれも福島区中心に位置する。
ユーザーはUber Eatsアプリを通じてローソンの商品を注文でき、一定範囲内であればロボットが指定の自宅やオフィスなどまで自動走行で商品を届ける。
配送対応時間は午前9時から午後9時までとなっており、昼夜問わず利便性が確保されている。
使用されるのは米Cartken社のロボット「Model C」で、サイズは長さ83cm・幅53cm・高さ63cm、積載量は最大30Lまたは30kgまで対応。
最高速度は時速5.4kmに設定されているため、公道での安全な走行にも配慮されているようだ。
Uber Eatsはすでに2024年11月より大阪市内の飲食店でロボット配送を実験的に運用しており、今回のローソン導入はその延長線上にある。
コンビニ商品の中でも人気の高い「からあげクン」や日用品などがロボットによって届けられることで、配送サービスの幅がさらに広がることとなる。
都市型配送の新段階へ 利便性向上と社会受容に課題も
Uber Eatsによるロボット配送の本格展開は、都市部におけるラストワンマイル(※)問題の解決策として注目できる。
配達員不足や人件費高騰が続く中での自律走行ロボットの活用は、効率性と経済性の両面から、有力な手段になりうるだろう。
一方で、運用にはいくつかの課題も存在する。
ロボットが通行人の多い歩道を走行する場面では、安全性への懸念や通行の妨げになるリスクもあると考えられるため、自治体との調整や法制度の整備が、今後の普及に大きく関わるだろう。
今回の導入に合わせ、Uber Eatsは対象エリアのユーザーに向けて6月10日からプロモーションコードを配布予定であり、初期段階での利用促進に力を入れていることがうかがえる。
Uber Eats Japanは今後も「Get Anything(なんでも手に入る)」というブランドコンセプトの下、ロボット配送の対応範囲を広げていく方針を示している。
ロボット配送は、実験段階から実用段階へと移行しており、消費者の受容と社会インフラとしての評価が試される局面に差し掛かっているといえる。
※ラストワンマイル:物流業界で、倉庫や配送拠点から最終消費者に商品を届ける最後の区間を指す。都市部では交通混雑や人手不足が課題となっている。