東証グロース上場のTORICOは暗号資産イーサリアム(ETH)の追加取得を発表した。新たに約27.4ETHを取得し、総取得数量は3156ETHを超えた。
今後は保有資産から収益を生む運用体制の構築を進める。
約1000万円で27.4ETH取得、累計13億円超
2026年10月30日の発表によると、TORICOは前日の29日に27.4059ETHを999万9995円で追加取得した。平均取得単価は1ETH当たり36万4885円である。
今回の取得分を含めた総取得数量は3156.6214ETH、総取得価額は13億2883万8151円に達した。
累計の平均取得単価は1ETH当たり42万968円となり、今回の取得単価は累計平均を下回っている。
なお、公表された総取得数量にはステーキング収入分なども含まれる。総取得数量のすべてが市場での購入によるものではなく、総取得価額も現在の時価評価額を示すものではない。
TORICOは第11回新株予約権(※)による調達資金を順次ETHの取得に充当するとともに、ステーキングや外部ファンドへの出資を通じて、保有資産からの収益拡大を目指している。
また同社はステーキングに加え、外部ファンドを活用した運用も進めている。
2026年8月13日に公表した「Hyperithm Arbitrage Fund Limited」への出資に続き、10月21日には第2号案件としてETH建てヘッジファンド「Edge DeFi Offshore Fund, Ltd.」への出資を決議した。
今後もETHの継続取得とステーキング、外部運用を組み合わせ、「稼ぐトレジャリー」としてのPER型金融モデルの確立を目指す。
会社側は中長期的な企業価値向上につながるとみているが、当期業績への具体的な影響は現時点で未定としている。
運用状況や市場環境によって重要な影響が生じた場合には、速やかに開示する方針である。
※新株予約権:あらかじめ定められた条件で会社の株式を取得できる権利。権利行使によって企業は資金を調達できる一方、新株発行によって既存株主の持株比率が低下する可能性がある。企業の資金調達手段の一つとして活用される。
ETH運用の収益拡大に期待、価格変動と損失が課題
今回の戦略で注目できるのは、ETHの保有数量を増やすだけでなく、ステーキングや外部運用による収益獲得を重視している点である。
ETH価格の上昇による評価益に加え、ステーキングや外部運用から継続的な収益を得られれば、企業価値向上につながる可能性がある。
特に、複数の運用手段を組み合わせることで、単一の収益源への依存を抑える効果が期待できる。
保有資産を活用して収益を生み出し、それを新たな投資につなげられれば、資産規模と収益力の双方を高める好循環も考えられる。
一方、ETHの価格変動は無視できないだろう。
保有数量が増えるほど市場価格の下落による影響が大きくなる可能性があり、外部ファンドの運用損失や資金回収の難しさも懸念材料となる。
ステーキングについても、報酬水準の変化や運用上のリスクを考慮する必要がありそうだ。
また、新株予約権を通じた資金調達では、既存株主の持分希薄化が生じる可能性もある。
今後はETHの取得数量だけでなく、運用収益がこうしたリスクを上回るかが重要となるだろう。
暗号資産の保有拡大と収益化を両立できるか。その成否を左右するのは、市場環境に左右されにくい収益基盤の構築と、運用実績の透明性だと考えられる。
株式会社TORICO イーサリアム(ETH)の追加取得に関するお知らせ
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