2026年10月13日、国内企業のゲットワークスとカゴヤ・ジャパンは、コンテナ型データセンターおよびGPUサーバー基盤事業の展開に向け、同年10月に協業契約を締結する予定だと発表した。
コンテナ型DCと運用知見を結集し一体体制を構築
本協業は、生成AIの需要急増や地域分散型データセンターへの関心の高まりを背景に、両社が共同で提案から設計、構築、運用までを行う体制を整えるものである。通常、データセンターの新設には用地確保や電力・冷却設備の整備といった時間的・物理的な制約が大きな課題となる。
そこで、累計300台以上のコンテナ型データセンター(※)構築実績を持つゲットワークスが設備や電力・回線の設計を担い、自社DC「けいはんなラボ」を運営するカゴヤ・ジャパンが市場展開およびサーバー・ネットワーク運用を担当する。導入後の運用支援や閉域ネットワークも含め、国内外の企業や自治体向けに国内設置・国内運用のセキュアな基盤を提供していく方針である。
※コンテナ型データセンター:移動可能なコンテナ内にサーバーや冷却・電力設備等を収容したデータセンター。短期間での設営や拡張が容易とされる。
導入期間の大幅短縮がもたらす価値と今後の運用における課題
本協業における大きな強みとして、設置条件に合わせた最適な設計により、最短2週間から3ヶ月という短期間でデータセンターを立ち上げられる可能性が挙げられる。需要に応じた段階的な増設が可能となるため、初期投資のリスクを抑えつつ需要の変化へ柔軟に対応しやすいと考えられる。さらに、地域分散型のインフラ整備は災害対策として機能するだけでなく、地方創生やローカル領域での産業DXを強力に推進する原動力になると期待される。
一方で、留意すべき懸念点や課題も存在する。コンテナ型DCは迅速な導入に優れるものの、大規模な恒設型データセンターと比較した場合、将来的な拡張上限や保守管理の煩雑さが生じる可能性がある。また、具体的な費用負担や責任分界は案件ごとに都度協議して定める方針であるため、契約プロセスの煩雑化や責任の曖昧化を防ぐ運用ルールの確立が今後の課題になるとみられる。
今後は両社による共同提案が順次開始され、AI・GPU需要を支える持続可能な社会インフラとしての定着を目指す方針だ。短納期化による迅速な事業展開を強みとする今回の取り組みは、国内のデジタルインフラ市場において重要な存在感を示す可能性があると言える。