コジマ、「健康経営優良法人2025」に認定される

2025年3月10日、家電量販店大手のコジマが経済産業省の「健康経営優良法人2025（大規模法人部門）」に認定されたことが発表された。この認定は、従業員の健康管理や職場環境の改善に取り組む企業を評価する制度であり、6回目の認定となるコジマが健康経営に積極的に取り組んでいることが証明された形だ。さらに、認定企業の上位500法人に与えられる「ホワイト 500」にも3回目の認定がされている。

コジマが「健康経営優良法人2025」に認定された背景

経済産業省は「健康経営優良法人（※）」企業の認定に際して、働き方改革や健康促進における取り組みの実績を厳しく評価している。コジマは、これらの基準を満たし、従業員が働きやすい環境を構築したと考えられる。

同社は、従業員の健康維持と向上を目的に、健康診断の受診率向上やストレスチェックの実施を推進してきた。
また、職場環境の改善にも力を入れており、メンタルヘルスケアのサポート体制を強化し、専門のカウンセラーを配置することで従業員が安心して働ける環境を整備している。

さらに、健康増進を目的とした取り組みも行われている。
たとえば、従業員の運動習慣を支援するために、スポーツジムとの提携や、ウォーキングイベントの実施などが挙げられる。

コジマは今後も健康経営のさらなる強化に取り組む方針である。
具体的には、ストレスチェックを通じた個別カウンセリング機会の拡充やメンタルヘルス研修の充実が計画されている。

※健康経営優良法人（制度）：経済産業省が2017年に創設した制度。従業員の健康管理や職場環境の改善に積極的に取り組む企業を「健康経営優良法人」として認定し、社会的な評価を高めることを目的としている。

コジマの取り組みの意義と今後の展望

コジマが「健康経営優良法人2025」に認定されたことで、企業イメージが向上し、社会的評価が高まったと言える。
企業ブランディングの向上に伴い、採用活動においても「従業員を大切にする企業」としてアピールできるため、優秀な人材の確保につながる可能性がある。

一方で、健康経営における取り組みにはコストがかかる点は課題だろう。
専門のカウンセラーの配置やスポーツジムとの提携には継続的な費用が発生するため、経営状態が悪化した際にコスト負担が問題となる可能性がある。
加えて、ストレスチェックや健康診断を実施しても、従業員のプライバシーや個人情報管理に対する懸念が生じる恐れがある。
また、健康経営に偏った施策が業務負担増加につながれば、逆にストレスの原因となるリスクも考えられる。

コジマのように、企業が従業員のワークライフバランスを保つ姿勢を推進できれば、従業員が働きやすい環境が整備され、結果として生産性や定着率の向上に寄与できるだろう。
ただし、健康経営にかかるコストや施策への従業員の理解度が課題となる可能性があるため、施策の効果をモニタリングしながら柔軟に対応する必要があると考えられる。