kintoneの「レポトン」 生成AIによる帳票設定自動化機能を追加

2025年4月1日、サイボウズの業務アプリ作成プラットフォーム「kintone」向けの人気プラグイン「レポトン」に、生成AIを活用した帳票設定の自動化機能が新たに追加された。これにより、国内の業務現場で求められる帳票作成の負担軽減と効率化が一層進むと見られている。
AIが帳票設定を“おまかせ化” kintone活用を一段と推進する新機能の実力とは
「レポトン」は、kintone内のデータをもとにPDFやExcelといった帳票を簡単に作成できるプラグインとして多くの企業で導入されてきた。
その利用件数はすでに約4500件を超え、業種や業務規模を問わず幅広く活用されている。
今回発表された新機能「AI設定サポート」は、これまで手作業で行っていた帳票とデータの紐づけ工程を大幅に簡略化するものだ。
ユーザーは帳票テンプレートをアップロードするだけで、AIが自動的にkintone内のデータフィールドを判定し、最適な紐づけを提案する。
さらに、必要なフィールドがアプリ内に存在しない場合には、AIがそれを検知して追加フィールドの提案までも行う。
この一連の流れは、従来の設定作業にかかっていた時間と手間を劇的に削減し、現場の負荷を軽減するものと予測される。
なお、今回のAI機能追加はサブスクリプション版のレポトン最新版(バージョン45.0)限定で提供される。従来の買い切り型製品である「レポトンPDF」「レポトンExcel」では利用できない点には注意が必要だ
レポトンの進化と今後のアップデート予測
今回の新機能の登場により、企業は帳票作成業務の自動化によって人手不足や属人化といった課題を解消しやすくなるだろう。
一方で、AIの判断によるフィールド提案が必ずしも意図に沿うとは限らず、一定の確認作業は引き続き必要とされる点も無視できない。
しかしそれを踏まえても、得られる業務効率化のインパクトは大きく、多くの現場にとって導入検討に値する内容だと思われる。
開発元であるソウルウェアは、今後もユーザーの要望に基づいた機能追加を継続的に行うと発表しており、帳票レイアウトの自動調整や自然言語による帳票設計など、より高度なAI連携が進む可能性もある。
すでにkintoneを導入している企業は、レポトンの最新版を活用することで、次世代の業務自動化を実現するための第一歩となるだろう。