介護現場の安全を守る新機能搭載　AI見守りカメラ「KaigoDX」の離設検知機能

2025年3月11日、株式会社Opt Fitは、介護・福祉施設向けの見守りカメラ「KaigoDX」に新たな「離設検知」機能を追加したと発表した。

これは、認知症の利用者が無断で施設外に出るリスクを減らし、介護職員の負担軽減と利用者の安全確保に寄与するものだ。

介護現場の課題に応える「KaigoDX」の新機能

介護現場では、人手不足や利用者の事故リスクが深刻な問題となっている。

特に、認知症を持つ利用者が無断で施設外に出てしまう「離設」事故は、交通事故など重大な危険を伴う。

これに対応するため、株式会社Opt Fitは、AI技術を活用した見守りカメラ「KaigoDX」に「離設検知」機能を搭載した。

この機能は、顔認証技術を用いて利用者を識別し、無断で外出した際にリアルタイムで介護職員に通知する仕組みである。これにより、迅速な対応が可能となり、事故の未然防止が期待できる。

また、24時間365日の映像・音声記録が可能であり、ハラスメントや虐待のリスク低減にも寄与する。さらに、事故発生時には、記録された映像を基に報告書を効率的かつ正確に作成することが可能である。

導入効果と今後の展望

「KaigoDX」は、各施設のニーズに合わせてAI検知機能をカスタマイズできる柔軟性を持つ。これにより、必要な機能を選択し、コストを抑えつつ最適な運用が可能となる。

たとえば、転倒検知や侵入検知などのオプションを追加することで、施設全体の安全性を高めることができる。

AI技術とカメラ技術の進化は、今後も続くと予想される。
たとえば、5GやIoTとの統合により、リアルタイムでの高精細映像分析が可能となり、より広範囲かつ精密な監視や分析が実現するだろう。

また、エッジAIの高度化により、カメラ単体でより複雑な分析が可能となり、クラウドへの依存度が低下し、リアルタイムな対応が可能となる。さらに、プライバシー保護技術の発展により、匿名化技術やデータセキュリティの強化が進むことが期待される。

これらの技術革新により、介護施設における見守りカメラの導入がさらに進み、利用者の安全性と職員の業務効率化が一層促進されると考えられる。

しかし、技術の進歩とともに、プライバシー保護やデータセキュリティに関する課題も増加する可能性があるため、これらの課題に対する適切な対応が必要となるだろう。