【Web3転職インタビュー】ARで仮想世界と現実世界を繋げ、誰でも参加できる循環型の新たなエンタメを創出する | IZUMOxr Ltd.のCEO 荻野目さんへインタビュー
今回は、ブロックチェーンとARを組み合わせたプラットフォームを展開するIZUMOxr Ltd.の代表である荻野目さんへお話を伺いました。本記事は、仮想世界と現実世界のコラボレーションに興味のある方やARのゲームで人を楽しませたい方にぜひ読んで頂きたい記事となっています。
IZUMOxr Ltd. | CEO 荻野目 智仁さん
2011年に中国と日本のゲーム業界をつなぐSYNC GAMESを日中両国で設立しゲームパブリッシングやローカライズを中心に中国ゲーム業界の成長に貢献し、フォーブスジャパンの中国起業家特集「The Rising Dragons」に外国人として唯一取り上げられる。2018年VOYAGE GROUPに会社を売却後、イスラエル、フィリピン、ヨーロッパでGameFi R&D を開始し、2022年にブロックチェーンとARを掛け合わせたプラットフォームを提供するIZUMOxr Ltd.を設立し代表に就任。
IZUMOxr Ltd.公式HP: https://www.izumo.world/
IZUMOxr Ltd.公式Twitter: https://twitter.com/IZUMO_official
IZUMOxr Ltd.公式Discord: https://discord.gg/2HxZKy6CHP
ブロックチェーンとARプラットフォームを掛け合わせたIZUMO AR
––––まず始めに、荻野目さんが今取り組んでいる事業の概要について教えてください。
はい、現在IZUMO ARというブロックチェーンとARを組み合わせたプラットフォームの開発を行っており、スマートフォン1台でユーザーがARオブジェクトを現実世界に紐づいた仮想世界に設置でき、そのARオブジェクトを他のユーザーが見ることができるものとなっています。
また、ARオブジェクトの所有権をNFTで管理しており、一般的なARプラットフォームとは異なり非中央集権的なARプラットフォームとなっています。
––––あるユーザーが設置したARオブジェクトは他のユーザーが誰でも見ることができるということですね。
はい。全世界のユーザーがIZUMO ARのアプリを通して他のユーザーが設置したARオブジェクトを見ることができます。ARオブジェクトは現実世界の位置情報と紐付いているため、ARオブジェクトにゲーム要素等を入れることで集客に繋がります。例えば世界中から出雲市に設置されたARオブジェクトを活用したゲームを遊びにくるような仕組みが実現でき、出雲市が販売したARを東京都が1億円で買うようなことも可能性はありますし、大きな経済効果が期待できます。
––––現実世界と仮想世界を繋げることにより、その地域に実際に来てもらう新たな仕組みが実現できるんですね。
そうですね、メタバースのような仮想世界のみではなく現実世界にARオブジェクトが存在するので、位置情報と紐付き、実際に出雲に行かないと参加できないARのゲームが実現できます。
現在ARゲームを開発するエンジニア、それを宣伝し導入していく代理店の方と一緒になって全体のエコシステムを創っています。
IZUMO ARを立ち上げた背景について
––––IZUMO ARを創業された背景について教えて下さい。
はい。大学卒業後、新卒で入った会社を辞め、中国でゲーム会社を起業し日本の広告代理店と提携し、中国のゲームを日本向けにローカライズしローンチするなどの活動を行っていました。
その会社をバイアウト後、ちょうどICOバブルでビットコイン、リップルや注目され始めており、ブロックチェーンのテクノロジーを見て自分がこれまでやっていたゲームと相性がいいと感じ、フィリピン、エストニア等々でGameFiの会社を始めました。
––––元々ゲーム会社を立ち上げられた後、ブロックチェーンゲームの会社も始められたんですね。
はい。その頃フィリピンに住んでいたのですが、ちょうどフィリピンでAxie infinityが大ヒットしている様子を目の当たりにしました。
また、フィリピンでは基本銀行口座を持っていなく送金するのに質屋のようなところに行き手書きで手続きをしなければなりませんでしたが、その頃に仮想通貨も扱う電子決済が普及し、レガシーな課題を解決するのも目の当たりにし感動しました。
––––フィリピンの現地で仮想通貨やブロックチェーンゲームが広がる様子を目の当たりにされたんですね。
はい、そこで色々なヒントをもらい、外貨を稼ぐことによって半永久的に循環するGameFiを自分で立ち上げようと思いました。
特にその頃、某コンテンツの位置情報スマホアプリゲームが大流行りしており、それを参考にユーザーの課金のみに頼るのではなく外部からお金が流入するような仕組みが大事であると強く感じていました。
––––なるほど。IZUMO ARではどのようなところで活かされているのですか。
ARオブジェクトやARゲームを使ってユーザーをA地点からB地点に移動させるといったマーケティングに活用できます。
また、画像認識AIも伸びてきた頃だったので、画像認識AIも組み合わせることでARでできる幅が広がり、それをARプラットフォームへ活かしています。
IZUMO ARで実現していく仮想世界と現実世界のコラボレーション
––––IZUMO ARで大事にしていることやカルチャーについても教えて下さい。
特に大事にしているところは屋外におけるエンタメです。メタバースだけだと基本的には家の中のゲームになってしまい外に出ることはないですが、私たちは公園など家の外に出て遊ぼうということを大きく掲げています。
––––Web3業界における屋外でのエンタメはすごい珍しいですね。カルチャーについてはいかがでしょうか。
これと決めているものはありませんが、“フラット感”のカルチャーが根付いています。例えば定例ミーティングなんかでも大半雑談することが多いです。ARの領域はこうしたら面白くならないか等発想の勝負だったりするので、雑談する時間をとても大事にしています。
IZUMO ARが提供するブロックチェーンを活用したコンテンツ
––––IZUMO ARの強みについても教えて下さい。
はい、一番は自社サービスとしてARプラットフォームを提供している点です。ARプラットフォーム上のゲームに誰でも参加し遊ぶことができ、そこで自社のネイティブトークンを発行しトークノミクスを形成していくため、循環型のサービスを実現することができています。
––––今回7月にリリースされるランドNFTについても教えて下さい。
ランドNFTについては、世界中に分散するAR装飾可能なエリアをNFTとしてそのエリアの編集権限を非中央集権化させることで、ARを活用したその区画の地方創生やインバウンド観光促進等を主導できるものです。
ランドNFTのセール1回目となる今回は、東京を中心に札幌・横浜・大阪・京都・福岡より、人流の活発な地域を中心に区画を販売いたします。
ランドNFTのプレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000114934.html
––––なるほど、ランドNFTを所有することで具体的にどのようなことが可能になるのでしょうか。
はい、ランドNFTの所有者はその現実世界の土地においてARを用いた集客が可能になります。例えばその土地の飲食店へARメニューの設置を提案し導入することで、その飲食店に来た人が文字だけのメニューだけでなく実物のARオブジェクトのメニューを見ることでサイズや具材もわかるためその飲食店の集客に繋がる仕組みを主導できます。
その際に、飲食店から集客のための導入費用としていくらか頂くビジネスを展開することで、ランドNFTの所有者が循環型のサービスを構築できます。またその時の売上をコミュニティ還元したりすることもでき新たなto earnプロジェクトを展開できます。
––––面白い仕組みですね。想定しているユーザーはどのような方ですか。
初期のターゲットはNFTユーザーを想定しています。NFTユーザーは新しい物が好きで理解も早い方が多く、実際に今約40のNFTプロジェクトとパートナーシップを結びイベントやコミュニティを盛り上げるためにARオブジェクトを活用して頂いています。
NFTプロジェクト側からしてもNFTのイベント等でARを活用することでマネタイズに繋がっている事例も出てきているので、このようなARの導入を今後もどんどん増やしていきたいと考えています。
そして成功した仕組みを自治体等現在はNFTユーザーではない方や組織へも展開していくことで誰でも参加できるようなサービスにしていこうと考えています。
グローバルで新たな観光事業としてのエンタメを生み出すためのメンバー
––––働かれているメンバー/チームついても教えて下さい
はい。グローバルに地方創生や観光を展開していくということで、世界の中でも観光客数がトップクラスの日本とフランスを拠点にしており、メンバーに関しても日本人とフランス人がコアメンバーとなっています。
その中でフランス人の方はブランディングが上手いので、ブランディング周りはほぼフランス人となっています。一方でゲームアプリを作るエンジニアのメンバーは日本人が多いです。やはり日本人の細かさや地道さ、しっかりと物事はこなせる力は複雑なゲームアプリの開発にも向いていると考えています。
––––面白いですね、コアメンバーの方のバックグラウンドはどのようなものでしょうか。
Co-Founderのフランス人のSachaは、元々スタートアップのデータサイエンティストやビジデブでしたが、今はネットワーキングを中心に働いて頂いています。また、話がとても上手いので基本は表に立って頂いています。
他にプロジェクトマネージャーには須江という日本人がいまして、元々ゲームアプリ開発やXR、ARのビジネスを立ち上げたバックグラウンドがありますのでとても頼りになっています。
––––募集されているポジションについても教えて下さい
嬉しいことに仕事を多く頂いておりますので、現在手伝って頂ける方を絶賛募集中です。
ポジションについては主に3つで、私たちが行っているIZUMO AR内部で働くポジション、プラットフォーム上のアプリを開発するエンジニアの方、ARプラットフォームを宣伝し導入していく代理店を募集しています。ぜひご応募をお待ちしております。
AR時代にIZUMO ARが目指す世界
––––IZUMO ARでどのような世界を目指していくのでしょうか。
やはり誰もが参加できて楽しめるような世界ですね。実際にIZUMO ARでイベントを開催する中で、親子がとても楽しんで遊んでいることに気づきました。
目に見えないけどスマートフォン越しに見えるのが、魔法みたいと子供たちには大好評で、親御さんも楽しいからまた行こうと子供たちを誘っているを見て、これはとても大事であると思いました。
––––Web3のプロジェクトで親子が楽しめるというのはとても珍しいですね。
そうですね、特にto earnが大きく出てしまうとどうしても未成年には推奨できないものになってしまいますので。小さい時からこのARプラットフォームで遊んだ経験はとても貴重なものになっていくと考えています。
このように子供、親含め誰でも楽しめる文化は私たちが大事にしている価値なので今後もそこは実現していきたいです。
––––最後に読者へお伝えしたいことついて教えて下さい
メタバースの大きい流れがきていて家の中で楽しめるコンテンツが主流である中で、家の外にエンターテイメントを創ることはとても大事であると感じています。
メタバースが実現する仮想世界のみでなく、現実世界もやっぱり大切であると感じている方も多いと思っており、そこを大事にし、しっかりと現実世界の素晴らしさをARプラットフォームのゲームとして伝えていき、子供や親、全ての人に届けることが私たちの使命だと思っています。
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