富士通 2025年2月より、AIを用いた資産分析・可視化サービスの提供を開始
富士通は、2025年2月より「Fujitsu 資産分析・可視化サービス」の提供を開始する。
このサービスは、企業の情報システム資産の調査や分析を行い、ブラックボックス化したアプリケーションの構造を可視化することで、アプリケーション資産の全体把握から設計書生成まで包括的に支援する。
600社以上の資産分析実績とAI技術を組み合わせ、企業のデジタル変革を加速させる狙いがある。
AIがレガシーシステムの可視化を実現
2025年2月4日、富士通株式会社は新たに「Fujitsu 資産分析・可視化サービス」の提供を開始することを発表した。
このサービスは、企業や組織が抱えるレガシーシステムのモダナイゼーションを力強く支援する。特に、ブラックボックス化したシステムの可視化や、生成AIを用いた設計書の生成を通じて、現行システムの全体像を把握し、最適な計画を策定することが可能となる。
包括的なサポートで企業のDXを加速
多くの企業では、老朽化したシステムの設計を正確に把握できる専門家が不在であり、システムの調査や分析が困難な状況にある。
富士通の新サービスは、アプリケーション資産の構造や仕様を可視化する「資産分析・可視化サービス for アプリケーション資産」と、アプリケーション資産から設計書を生成する「設計書リバースサービス for アプリケーション資産」の2つのコンポーネントにより企業をサポートする。
「資産分析・可視化サービス for アプリケーション資産」では、アプリケーションの機能構造を可視化するソフトウェア地図を自動生成し、全体を直感的に把握できるようにする。
これにより、使用されていない資産や類似のソースコードを検出し、移行対象となる資産を明確化できる。また、移植性評価を行い、メインフレームからオープン環境への移行における障壁を抽出し、評価する。
一方、「設計書リバースサービス for アプリケーション資産」では、富士通のAIサービス「Fujitsu Kozuchi」の技術を活用し、ソースコードから人が理解しやすい設計書を生成する。
これにより、流通業の顧客においては、従来の手作業に比べて約50%の効率化が見込まれている。
富士通はモダナイゼーションを含むシステムインテグレーション(SI)において、生成AIの活用を強力に推進している。
さらに、開発ツールに生成AIを適用することで、設計や開発、テスト工程における業務を効率化し、全体的な生産性や品質向上を図る。これらの機能活用により、顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速に貢献することを目指している。
今後の展望
今後、本サービスは企業のモダナイゼーション戦略において重要な役割を担うと考えられる。特に、大規模なレガシーシステムを抱える企業では、システムの全体像を把握し、合理的な移行計画を立てるために、AIによる可視化技術が不可欠になるだろう。
また、サービスの進化に伴い、AIによる分析精度の向上が求められる。今後は、機械学習を活用して、企業ごとの独自仕様を学習し、より高精度な資産分析が可能になるかもしれない。さらに、設計書の自動生成機能も、より詳細なドキュメント作成へと発展する可能性がある。
加えて、クラウド環境への移行支援との統合も進む可能性が高い。
現在、多くの企業がオンプレミス環境からクラウドへと移行を進めているが、その過程でシステム資産の整理が不可欠となる。富士通のサービスがクラウド移行戦略と連携すれば、より幅広い企業にとって導入メリットが増すだろう。
本サービスは企業のDXを加速させる可能性を持つが、その成功はAIの進化と、企業ニーズに応じた柔軟な対応にかかっている。今後の市場動向を注視する必要があるだろう。
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