米イリノイ州、戦略的ビットコイン準備金を検討中　最低5年間の保有を義務付ける法案を提案

2025年1月29日、米国イリノイ州で「戦略的ビットコイン準備基金」の設立を目指す法案「HB1844」が提案された。この法案では、州財務省がビットコイン（BTC）を最低5年間保有することを義務付け、財政の安定性を高める狙いがある。

ビットコインの長期保有で財政安定を目指す

HB1844法案では、ビットコインを財政資産として活用し、インフレや経済的不安定に対抗するための戦略的なアプローチを採用している。

この基金は、資金源として寄付や既存の州資源を活用することで、税金は一切使用しない方針だ。これにより、住民への影響を最小限に抑えつつ、州財政の強化が行えるものと思われる。

ビットコインはその価格の変動性から投資資産として注目されているが、イリノイ州の法案では特に、長期的な視点で安定的な財政運営を実現することが重視されている。

州財務長官は、コールドストレージ（オフライン保管）などの高度なセキュリティ対策を講じて、透明性と資産の保護を確保することを約束している。また、最低5年間の保有を義務付けることで、短期的な価格変動リスクを抑え、安定した資産形成を目指す狙いがある。

他州の法案と異なるイリノイ州の特徴

ビットコインの準備基金を検討する州は他にも存在するが、イリノイ州の法案は独自の特徴を持つ。
たとえば、アリゾナ州では年金基金を活用する可能性が議論され、ワイオミング州では州基金の一部をビットコインに投資する方針が示されている。
一方、イリノイ州は税金を使わず、最低5年間の保有を義務付けられる特徴がある。

今後、イリノイ州の法案が成立すれば、他州にも影響を与える可能性がある。
特に、ビットコイン市場や規制の変化により、他州も同様の戦略を採用する可能性があるため、今後の展開が注目されている。