AI関連株と仮想通貨が一斉反発上げ OpenAIの6兆円調達がきっかけか

2025年4月1日、OpenAIによる過去最高規模の400億ドル(約6兆円)の資金調達が公表され、市場が即座に反応した。
AI関連株が大きく反発した他、仮想通貨トークンにも好影響が波及している。
新興のAIインフラ企業CoreWeave急騰、暗号資産も上昇
OpenAIの過去最大の資金調達が公になったことで、AI関連銘柄と仮想通貨市場にポジティブな衝撃が走った。
特に株式市場で注目を集めたのが、AIインフラを提供する新興のCoreWeaveだ。
ナスダック上場からわずか3日の企業だが、株価が40%以上の急騰を見せた。
OpenAIの調達が、AIインフラ需要の拡大を示唆したと受け止められた格好である。
仮想通貨市場でも、AI関連トークンが一斉に反応した。
Near Protocol(NEAR)、Bittensor(TAO)、Render(RENDER)はそれぞれ5%以上の上昇率を記録した。
新興トークンWalrus(WAL)に至っては、単日で16%もの値上がりを見せた。
OpenAIがもたらすAI技術の普及が、Web3.0領域にも波及すると見る投資家の姿勢を反映していると見られている。
資金調達の「中身」も信頼感を後押し
OpenAIの調達が市場に与えた信頼感の背景には、出資額の大きさだけではなく、出資者の顔ぶれと資金の使途がある。
ソフトバンクが主導し、単独で300億ドルを出資したほか、マイクロソフトも投資を決定。
ほか、テクノロジーを専門とする投資運用会社Coatue、Altimeterといった実績ある投資家が名を連ねた。
特に注目されるのが、資金の一部を充てる合弁事業「Stargate」だ。
StargateはOpenAI、ソフトバンク、Oracleの三社が推進する次世代コンピューティングインフラであり、AI運用の基盤となる巨大計算資源を提供する構想が進行中である。
調達額だけではなく、実績ある投資家からの投資や、明確な成長ビジョンに裏打ちされた信頼感が、株式・仮想通貨の両市場に安心感と期待をもたらしたと推定される。
ただ、CoreWeaveの株価が上場3日で40%以上上昇したのは異例であり、いわゆる「バブル的反応」が生じている可能性も存在する。
仮想通貨トークンも同様で、ボラティリティの増大と将来的な調整局面が懸念される。
リスクもあるものの、今後AI産業は中長期的にも成長軌道に乗ると考えられる。
OpenAIのCEOサム・アルトマン氏が明かしたように、ChatGPTの週間アクティブユーザー数は5億人を超え、2025年末には売上高127億ドルに到達する見通しもある。
GoogleやAmazonを含む大手テック企業も次々と生成AIの新プロダクトを発表しており、AI市場は成長が見込まれている。
今後の市場は、冷静なビジョンと持続可能な成長モデルが試されるフェーズに移行していくと考えられる。