OpenAI、次世代AI「GPT-4.5」を正式提供開始 高レベルな感情理解とハルシネーションの低減を実現

OpenAIは2025年2月28日、新型AIモデル「GPT-4.5」を正式発表した。同社の「o1」や「o3-mini」などの長く考えて性能を向上する方式は取らず、教師なし学習により「GPT-4o」よりも高性能になったとのことだ。特に感情的知性の強化と誤情報生成率の37%への低減を実現しているという。月額200ドルのProユーザーは同日より利用可能で、PlusやTeam、Enterpriseなどの有料プランユーザーには1週間ほどで提供される。
GPT-4.5を発表したライブ配信:https://x.com/OpenAI/status/1895247078038872520
進化したGPT-4.5、感情理解と誤情報低減で新たな可能性を切り開く
GPT-4.5の最大の特徴は、ユーザーの感情や社会的文脈をより正確に把握する能力だ。会話の自然さが向上したことで、特にカスタマーサポートやメンタルヘルスといった、感情への対処が必要な場面での応用が期待される。
また、AIによるハルシネーション(※1)の発生率が従来モデルの約60%から37%へと大幅に減少した点も注目に値する。この改善は教師なし学習(※2)の強化によるもので、より正確で事実に基づいた情報提供が可能になった。
GPT-4.5は創造性にも優れ、創造性(Creative Intelligence)の評価でGPT-4oを上回る。公式の発表によると、ライティング、デザイン、ブレインストーミング、コーチング、プランニングなどの分野で、特に強みを発揮するという。
※1 ハルシネーション:AIが事実と異なる情報を生成してしまう現象。正確な情報がないにもかかわらず、もっともらしい回答を作り出してしまうAIの弱点の一つ。
※2 教師なし学習:人間が正解ラベルを与えずに、AIが大量のデータから自ら規則性やパターンを発見する学習方法。
AI競争は激化へ
近年、AIモデルの開発競争は激化している。先日は、Anthropic社が新たなモデル「Claude 3.7 Sonnet」を公表し、その高いコーディング能力から注目を集めた。また、イーロン・マスク氏率いるxAI社が開発した「Grok 3」も、特にサイエンス分野でこれまでよりも飛躍的に進化したことで話題を集めた。
そのような状況の中、より文脈理解力に優れたAIモデルを発表したことは、より人間らしい能力を重視するOpenAI社の意向が見えるようで意義深い。競争が激化する中、各社は単純な性能の向上だけでなく、他のモデルとの差別化も迫られていると言える。
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