OpenAI、ChatGPT Plusユーザー向けに「ディープリサーチ」機能を提供開始

OpenAIは2025年2月25日、ChatGPT Plusユーザー向けに新機能「ディープリサーチ」の提供を開始した。
この機能は、複雑なリサーチタスクを効率的に行えるように設計されており、従来は月額200ドルのChatGPT Proプランのみに提供されていたが、今回の変更により、月額20ドルのPlusプランでも、月に10回までリサーチクエリを利用できるようになった。

ディープリサーチ機能の詳細とユーザーへの影響

ディープリサーチは、OpenAIの最新の推論モデル「o3」を基盤に設計されており、ユーザーが入力したプロンプトに基づいて、数百のオンラインソースを検索・分析し、詳細なレポートを生成する。
金融、科学、政策、工学などの分野でのリサーチに特に有用で、必要な情報を迅速に得ることが可能だ。

使い方は簡単で、ChatGPTのプロンプト入力画面で「ディープリサーチ」ボタンを選択し、調査内容を入力するだけだ。
生成されるレポートは、最大で1万字を超えることもあり、出典も明記されるため、信頼性の高い情報を得ることが可能である。
リサーチの実行には5分から30分かかる場合があり、その間に他の作業を行うこともできる
。
今回の変更により、Plusプランのユーザーは、高度なリサーチ機能を手軽に利用できるようになった。

今後の展望

OpenAIは、ディープリサーチ機能を今後さらに拡張し、無料ユーザーにも提供する計画を立てている。最初は月に3回の利用が可能になる見込みで、徐々に利用回数を増やしていく方針だ。
初期のユーザーからは、詳細なレポート生成機能に対する期待が高まっている。
迅速かつ詳細なリサーチが可能になることで、業務効率が向上するという声が多く寄せられている。

OpenAIは、今後もディープリサーチ機能の改善と拡張を進めていくものと思われる。
より多くの人々がAIを活用した高度なリサーチを行えるようになれば、情報格差の縮小につながるかもしれない。

一方で、ユーザー数が増えることでサーバー負荷が高まり、リサーチの実行時間が長くなる懸念もある。そのため、OpenAIはバックエンドのインフラ強化を並行して進める必要があるだろう。また、企業向けの拡張プランやAPI提供など、さらなるマネタイズの可能性も考えられる。

「ディープリサーチ」の普及は、情報収集の在り方を変える可能性を秘めている。
今後の進化次第では、研究者や企業だけでなく、一般ユーザーにも有益なツールとして定着していくことになるのではないだろうか。

※推論モデル「o3」：OpenAIが開発した最新のAIモデルで、大量のデータを学習し、複雑な推論を行う能力を持つ。ディープリサーチ機能の基盤となっており、高度な情報検索と分析を可能にしている。