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    東京都立図書館がAIの所蔵資料サービスを本格実施 新たな資料探索の可能性

    半導体

    2025年2月18日に日本で正式発表された東京都立図書館の「AI ChatShelf」は、利用者が自然な文を入力するとAIが関連書籍を提示し、新たな情報発見を促すサービスである。国内図書館サービスの新潮流ともいえる。

    目次

    都立図書館の新たな取り組みと検索から探索への転換

    東京都立図書館は、地域の情報ニーズにこたえると同時に資料収集の充実を図る拠点として機能してきた。その一環として、利用者が求める本をより柔軟に探せる仕組みを整備しようという機運が高まり、チャットボットの導入へとつながったようだ。

    従来の蔵書検索OPACは、タイトルや著者名をキーワードとして検索結果を表示する仕組みを採用してきたが、求める情報が明確でない場合には十分に活用しきれない面があった。
    それに対してAI ChatShelfは、自然言語処理(※)によって利用者の入力内容と類似度が高い資料を優先的に提示することで、新たな着想を得るきっかけを与えてくれる。

    注目すべきは、「キーワードが定まっていない段階でも大まかなテーマを入力すれば関連する蔵書を提案してくれる」という利便性である。
    たとえば「脳科学を実社会で応用するときの問題点」などと入力すると、専門書のみならず事例を扱った解説書や入門書まで幅広く候補が示される。利用者は、検索よりも探索に近い形で多彩な資料に出会えるのだ。
    さらに、見落としていた情報源を発見する手助けにもなることから、資料収集の入り口としても期待されている。検索が苦手な初心者層にも直感的に利用できる点は大きなメリットになりそうだ。
    このサービスは、3月7日から本格的に実施される予定である。

    今後の可能性

    広範なテーマをもとに多角的な資料を探す際には、この新サービスの強みが発揮される。実際に、「今夜のおかずのヒント」といった日常的な問いかけにも反応するため、生活に身近な分野で気軽に活用できる。
    さらに、テーマが漠然としている利用者にとっては自分でも把握していなかった関連書籍との出会いにつながり、思いがけない学びや興味を育む契機になっている。

    AI ChatShelfは本格的な運用段階に入ったといえる。今後はユーザーから寄せられるフィードバックをもとに、精度やレスポンスを向上させ、他の自治体や図書館への展開も視野に入れているようだ。
    ただし、利用案内などの問い合わせには別のチャットボットを利用する必要があるため、あくまで資料紹介を主目的とする立ち位置に変わりはないと考えられる。
    東京都立図書館が積み重ねてきた蔵書データとAIの組み合わせは、多様な学びを後押しするモデルとして、さらに注目度を増す可能性が高いだろう。

    ※自然言語処理:コンピュータが人間の言葉を理解・解析・生成する技術であり、文章や会話といった非構造的な情報を対象とする分野である。

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