ブレインパッド、AIを活用した「Brandwatch」の新機能でソーシャル分析の未来を変革

2025年4月3日、ブレインパッドはソーシャルメディア分析プラットフォーム「Brandwatch」に新機能「Iris AIクエリ・アシスタント」を追加すると発表した。
同プラットフォームの「Brandwatch Consumer Research」内にベータ版として実装され、データ分析の迅速化と精度向上を実現する。
AIによる検索クエリ作成の簡素化と効率化
ソーシャルメディアは企業にとって貴重な情報源だ。しかし、膨大なデータの中から有益なインサイトを抽出することは容易ではない。特に、適切な検索クエリを設定するには専門的な知識が求められる。
ブレインパッドはこの課題を解決するために、「Brandwatch」にAIを活用した新機能を導入した。
「Iris AIクエリ・アシスタント」は、AIがユーザーの検索意図を理解し、関連するキーワードやハッシュタグを自動で提案する仕組みを備えている。新規ユーザーやデータ分析の専門知識がないユーザーにとって、直感的なクエリ作成が可能になる点が大きなメリットだ。
また、多言語対応により、日本語だけでなく、英語やその他の言語でも効果的なデータ収集が行える。特に、SNSのトレンドは国や文化によって大きく異なるため、AIによる多言語解析の支援は価値が高い。
さらに、AIによる提案機能は、これまで見落とされがちだったテーマや分析軸を発見する手助けをする。従来の手作業によるキーワード選定では得られなかったインサイトを引き出し、より深い分析が可能になる。
企業の期待と今後の展望
ブレインパッドは、今後もAIを活用した機能強化を進め、企業がより高度かつ手軽なデータ分析を行えるよう支援していく方針だ。これは、実用的なインサイトを導き出すことが求められる現代のビジネス環境において、極めて重要な取り組みであるといえる。
業界内でもAIの活用が進んでおり、データ分析の手法が大きく変わりつつある。
従来は専門的な知識を持つアナリストが時間をかけてデータを解析していたが、今後はAIがその役割を担い、より多くの企業が容易にデータ活用できる環境が整っていくと考えられる。
ブレインパッドの発表に対して、業界内では「AIによるクエリ支援が、ソーシャルリスニング(※)や市場分析のハードルを下げる」との期待が高まるだろう。
特に、デジタルマーケティングやブランド戦略を担う企業にとって、クエリ作成の効率化は業務のスピードアップにつながると思われる。
「Iris AIクエリ・アシスタント」の導入は、企業にとって単なるツールの進化にとどまらず、データ分析そのもののあり方を変える可能性を秘めている。企業がどのようにAIを活用し、競争力を高めていくかが、今後のマーケティング戦略の鍵を握ることになるだろう。
※ソーシャルリスニング:SNSやブログ、掲示板などのオンライン上の発言を収集・分析し、消費者の意見や市場のトレンドを把握する手法。企業のマーケティング戦略やブランド評価に活用される。