AIカウンセリングボット「Therabot」が臨床試験で治療効果 MITが報告した新たなメンタルヘルス支援の可能性

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2025年4月1日、米マサチューセッツ工科大学(MIT)の技術レビューが報じたところによれば、AIを用いたカウンセリングボット「Therabot」が初の臨床試験で有効性を示した。米ダートマス大学が実験を行っている。
うつ病や不安障害、摂食障害に対して一定の改善が見られたことで、今後のメンタルヘルス支援に新たな道を示している。

目次

AIが心のケアに寄与する時代へ

ダートマス大学の精神科医と心理学者チームが開発した「Therabot」は、当初インターネット上のメンタルヘルスに関する会話を学習ソースとして使用していた。
しかし、ユーザーの訴えに対し「私もそうだ」と返すなど、治療的価値が乏しい返答が見られ、課題となっていた。

この反省を踏まえ、研究チームは、科学的な精神療法である認知行動療法(※1)に基づいて、会話データを一から構築し直した。
100人以上が参加し、10万時間超の対話データを収集するという膨大な労力をかけて、ようやく臨床試験に耐えうるモデルが完成したのである。

今回の臨床試験では、うつ病、不安障害、摂食障害のリスクを抱える参加者に対して、Therabotとの対話が行われた。
詳細な数値は非公開だが、全体として精神的健康状態の改善傾向が見られたという。
研究者たちはこの結果を「AIが人間の心理的サポートに介入できる実証」と捉えつつも、AIの介入がどこまで可能であるかについては、依然として検討が必要だと語っている。

※1 認知行動療法:患者の思考と行動パターンに焦点を当て、認知の歪みや非適応的な行動を修正することで、心の問題を改善する精神療法。うつ病や不安障害の治療においてスタンダードな手法。

AIセラピーの可能性と懸念

AIを用いたメンタルヘルス支援は、医療資源が不足する地域や医師との対話に抵抗を感じる人々にとって、有効な選択肢になり得る。
Therabotのようなツールが普及すれば、サポートへのアクセス格差を緩和し、コスト削減にも寄与するだろう。

ただし、その前提には「適切なデータ」がある。今回の研究では、実用的なボットを開発するために膨大な時間と人的リソースが投入された。
市場には同様のツールが多く登場しているが、安易な学習データに依存したものも多く、効果の保証には慎重な見極めが求められる。

さらに、米国食品医薬品局(FDA ※2)の承認取得が今後の普及にとって重要なステップとなる。
日本でも類似のサービスが出てきた際は、公的機関の承認が得られるかどうかが課題になるだろう。

AIが医療的介入の一環として正式に認められるためには、再現性のある効果と安全性の裏付けが不可欠だ。
AIの応答が人間の共感や倫理性を代替できるのかという本質的な問いも残るが、それでも今後の研究と制度整備が進めば、AIセラピーは精神医療の「補助輪」としての役割を果たす可能性を秘めていると言える。

※2 FDA(米国食品医薬品局):医薬品や医療機器、食品などの安全性と有効性を審査・認可する米国の政府機関。AI医療ソフトの規制枠組みにおいても国際的に重要な基準を設定している。

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