Exa Enterprise AIが生成AIに高度なデータ分析機能を追加、自然言語で業務効率化を実現

株式会社エクサウィザーズのグループ会社である株式会社Exa Enterprise AIは2025年3月31日、法人向けChatGPTサービス「exaBase 生成AI」において、高度なデータ分析機能（Advanced Data Analysis、旧：Code Interpreter）の提供を開始したと発表した。

自然言語で完結するデータ分析、ビジネス現場の即戦力に

Exa Enterprise AIは、エクサウィザーズのグループ企業として法人向けAIソリューションを展開している。
同社が開発した「exaBase 生成AI」は、ChatGPTを基盤とする法人向けサービスであり、今回の機能追加により、より実践的な業務活用が可能となった。

新たに実装されたデータ分析機能は、ExcelやWord、CSVなどの多様なデータ形式に対応し、ユーザーが自然言語で指示を出すだけでデータ分析が行える仕組みだ。
これにより、専門知識やプログラミングスキルが不要となり、非エンジニアでもデータに基づく判断が行いやすくなる。

さらに、データ前処理やクレンジング、入力されたデータを分析に適した状態へと整える。
統計処理と視覚化にも対応し、棒グラフや折れ線グラフといった形で結果を表示できる。

複数ファイルの同時処理も可能であり、異なる部門が保有するデータを一括で分析し、相関関係や傾向を導き出すといった応用も視野に入る。
これらの機能により、企業の業務プロセス全体において、意思決定のスピードと精度が向上すると見込まれている。

また、本サービスはMicrosoft Azure東日本リージョンをインフラ基盤として採用しており、すべてのデータ処理が日本国内で完結する仕様となっている。
企業が保有する機密情報や個人情報の管理に対しても高いセキュリティレベルを確保することが可能だ。

汎用性の高いシステム　企業のデータ戦略を支える展望

Exa Enterprise AIが提供を開始した高度なデータ分析機能には、複数の利点がある。
まず挙げられるのは、自然言語によるデータ分析が可能になった点だ。
また、対応するファイル形式の幅広さや、視覚化まで一貫して行える設計も強みだ。
報告資料やプレゼンテーションへの活用が容易であり、社内外のコミュニケーションを効率化する手助けとなるだろう。

一方、自然言語での指示が可能とはいえ、その精度やニュアンスの解釈には限界があるだろう。
特に複雑な分析や業界特有の専門用語を含むケースでは、期待する結果が得られない可能性もある。

しかし今回の機能拡張は、生成AIの法人活用において重要なマイルストーンとなるだろう。
自然言語でデータを扱えるという点は、業種・業態を問わず汎用性が高く、マーケティング、人事、営業など幅広い分野で導入が進むと見られる。