ChatGPT-4oの画像生成が火付け役に ジブリ風アートのミームコインが急騰

2025年3月25日、OpenAIがGPT-4oの画像生成機能を発表したことにより、スタジオジブリ風のアートがSNS上で急速に拡散された。
このトレンドに乗じて、ジブリ風のミームコインが次々と登場し、投資家の注目を集めている。
ジブリ風ミームコインの急騰と市場リスク
GPT-4oの画像生成機能は、ユーザーがテキストから高品質な画像を生成できるもので、ChatGPTに統合されている。
この機能により、スタジオジブリ風のアートが容易に作成可能となり、SNS上で「#GhibliAI」のハッシュタグとともに多数の作品が投稿された。
特に、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏やイーロン・マスク氏が自身のジブリ風肖像画を公開したことが、このトレンドをさらに加速させた。
このアートトレンドに便乗し、ジブリ風のミームコイン(※)が次々と発行された。
代表的なものとして、ソラナ(SOL)上で発行された「Ghiblification(GHIBLI)」がある。このトークンは公開からわずか十数時間で時価総額が2100万ドルに達し、価格は40,000%以上の急騰を記録した。
また、「Shibli Inu(SHIBLI)」や「Ghibli Doge(GHIBLIDOGE)」といった他のミームコインも登場している。
しかし、過去の事例から、こうしたトレンドに依存したミームコインは高いリスクを伴うことが示されている。
たとえば、2023年11月に登場したCHILLGUYトークンは、短期間で6億ドルの時価総額を記録したものの、その後95%の価値を下落させた。
投資家は、これらのミームコインへの投資が高リスクであることを認識し、慎重な判断が求められる。
※ミームコイン:インターネット上のミームやトレンドをテーマにした仮想通貨の一種。通常、実用性や技術的な裏付けが乏しく、投機的な取引の対象となることが多い。
今後の展望
OpenAIのGPT-4oによるジブリ風アート生成機能の登場は、SNS上での急速な拡散を引き起こし、関連するミームコインの発行と高騰をもたらした。この現象は、AI技術と文化的要素が融合することで新たな市場動向を生み出す可能性を示している。
今後、AIによるアート生成技術がさらに進化し、多様なスタイルやテーマの作品が容易に作成可能となることが予想される。これに伴い、特定のアートスタイルや文化的要素に基づいたミームコインが次々と登場する可能性がある。
しかし、これらのミームコインは一過性のトレンドに依存する傾向が強く、価格の急騰と急落を繰り返すリスクが高いと考えられる。実際、過去の事例でも、短期間で高騰したミームコインがその後大幅に価値を下げるケースが見られた。
投資家にとって、これらのミームコインは短期的な投機対象として魅力的に映るかもしれないが、長期的な価値の維持や実用性には疑問が残る。
したがって、投資判断を行う際には、これらのリスクを十分に理解し、慎重なアプローチが求められる。また、AI技術と文化的要素の融合による新たなトレンドは、今後も予測が難しいため、市場動向を注視し続けることが重要である。