日立グループ、ブランドデザインを4月1日付で刷新 「真のOne Hitachi」への決意

2025年3月19日、日立グループはデジタルを中心に据えた新たなブランドデザインを4月1日付で導入すると発表した。これは、25年ぶりの大規模な刷新であり、「真のOne Hitachi」を掲げ、グローバルな成長を加速させる狙いがある。
新しいデザインには独自書体「Hitachi Sans」や新たなカラーパレットが採用され、ブランドアイデンティティの強化と市場競争力の向上を目指す見込みだ。
25年ぶりのブランドデザイン刷新 背景と詳細
日立グループは、過去25年間、企業の成長とともにブランドの認知度を向上させてきた。一方で、現代のビジネス環境に最適化する必要性が高まっている。
そこで今回、日立グループは、「急速なデジタル化」や「グローバル市場の変化」に対応するため、ブランドデザインを25年ぶりに刷新する決定を下した。
新たなブランドデザインには、シンプル化したロゴ、新たなカラーパレット、独自の書体「Hitachi Sans」、イメージ画像ガイドライン、静止画・動画の背景デザイン、テンプレートレイアウトの6つの要素が含まれている。
特に注目されるのは「Hitachi Sans」の導入だ。
この書体は日立のブランドアイデンティティを強化するために独自設計されており、視認性と一貫性が向上している。また、赤と白を基調としたカラーパレットは日立の伝統と革新を表現している。
背景デザインには立体感のあるラインを採用し、技術力やノウハウを象徴している。ロゴデザインもシンプル化され、視認性が向上したことで、グローバル市場での競争力が高まると考えられる。
徳永俊昭氏が新たに執行役社長兼CEOに就任する中でのブランド刷新は、企業の転換期を象徴するものとなる。徳永氏は「新しいブランドデザインは持続可能な成長と企業価値の向上を実現するための重要なステップ」と語り、変革への強い意志を示している。
新ブランドデザインがもたらす市場への影響と今後の展望
新しいブランドデザインの導入は、グローバル市場での日立の競争力を高める重要な一手となるだろう。
デジタル化が進む中では、視認性やデザインの統一感を強化することにより、ブランドの一貫性が確立されることが期待される。
競合他社もブランドデザインを強化しているが、独自書体の開発やイメージガイドラインの統一は日立独自の強みと言えるだろう。
市場においては、視認性が向上したロゴや統一されたデザインガイドラインが、消費者や取引先へのブランド印象を強めると考えられる。
また、グローバル展開においても、デジタル領域に適応したブランド戦略は競合との差別化につながる可能性が高い。
2025年度以降、日立はデジタル事業を中心に据えた成長戦略を加速させる方針だ。
デジタル技術を活用した社会イノベーション事業(※)を強化し、持続可能な成長と企業価値の向上を目指す。
新ブランドデザインは、日立のこうしたビジョンを体現する重要な要素となるだろう。
※社会イノベーション事業:デジタル技術や社会インフラを融合させ、持続可能な社会の実現を目指す日立の中核事業。