プロキッズ、教員向け「生成AI活用講座」を実施　教育現場の効率化を支援

2025年3月11日、株式会社プロキッズは教員向けの「生成AI活用講座」を同年2月に実施したと発表した。教育現場における生成AIの具体的な活用方法を提供することを目的として、愛知県豊川市の豊川高等学校で開催された。

講座内容と受講者の反応

教育現場では、生成AIの活用が急速に広がりつつある。授業準備や教材作成を効率化し、教員の負担を軽減する手段として注目されているためだ。
その一方で、適切な活用方法を学ばなければ、著作権や個人情報の取り扱いといった課題も生じる。

こうした流れを受け、プロキッズは教員向けに実践的な生成AI講座を企画した。
本講座は30分間の導入セッションに続き、45分間のハンズオン形式の学習、そして15分間の質疑応答とフィードバックで構成となっている。

プロキッズの講座が重視したのは、単なる理論学習ではなく、実践的なスキルの習得だ。
教材として独自開発した「生成AIで変わる校務 教員向けプロンプト実践ガイド」を使用し、国語、英語、数学、理科など幅広い教科での活用例が紹介された。

さらに、個人情報保護や不適切な利用を防ぐための対策についても解説し、生成AIを適切に運用する方法について議論が行われた。これにより、生成AIに対する理解が深まるだけでなく、参加者は教育現場での即時的な活用が可能になると評価されている。

受講後のアンケートでは、参加者の全員が「理解が深まった」と回答し、32％が「かなり使い方がわかってきた」「今すぐ活用できる自信がある」と答えた。特に、校務の効率化を実感したとの意見が多く寄せられており、今後の教育現場での導入が加速する可能性がある。

プロキッズの取り組みと教育現場への影響

プロキッズは、教育機関向けのデジタル教材開発やICT教育支援を手がけている企業であり、今回の講座もその一環として実施された。同社は、教員が最新技術を活用できるようサポートすることで、教育の質を向上させることを目指している。

今後、教育現場における生成AIの活用は、さらに拡大していくと考えられる。例えば、生徒の学習履歴を分析し、それぞれに適した問題や解説を自動生成するシステムの発展が見込まれる。
これにより、教員の負担軽減だけでなく、生徒の自主的な学びを促進する環境が整うだろう。

一方で、技術が進化するにつれて、新たな課題も浮上する可能性がある。例えば、AIが生徒の学力評価を自動化することによる公平性の問題や、教育のデジタル化が進むことで対面での指導の重要性が見落とされるリスクなどが考えられる。
こうした課題に対応するためには、技術の導入と同時に、その適切な運用方法を議論し続ける必要があるだろう。

プロキッズは引き続き、実践的な講座の提供を通じて、教育現場におけるAI活用の可能性を広げていく考えだ。