Adobe Stock、生成AI活用の新機能を追加 「Customize」機能で画像編集をより便利に

Adobeは米国時間2025年3月11日、画像販売サービス「Adobe Stock」に生成AIを活用した新機能「Customize」を追加したと発表した。
この機能により、ユーザーは画像検索と調整を迅速に行えるようになり、デザイン作業の効率が飛躍的に向上する見込みである。
複数画像の一括調整と履歴表示で作業効率を大幅向上
新たに導入された「Customize」機能は、画像の売買ができるプラットフォーム、「Adobe Stock」上で使用できる検索、調整機能だ。Customize機能によって、高品質なコンテンツを検索・発見し、生成AIを使用して素早く洗練させることができる。
具体的には、画像の拡張やスタイルの適用が迅速に実行可能となり、デザイン作業の時間短縮に貢献する。
ただし、これらの機能を利用するには生成AI機能専用のクレジットが必要で、無料で使い放題というわけではない点は注意が必要だ。
また、複数の画像を一度に調整できる機能も追加され、プロジェクトの形式に合わせてアスペクト比を変更したり、画像のスタイルを統一したりすることが可能となったという。
さらに、検索結果やAIによる調整の履歴を表示する機能も搭載されており、以前の作業結果を簡単に振り返り再利用することができる。
作業効率を格段に高めるものと言えるだろう。
デザイナーからビジネスオーナーまで幅広いユーザーに対応、今後の機能拡張にも期待
この新機能は、主にデザイナー、マーケター、ビジネスオーナーなどAdobe Stockのユーザー層にとって大きな恩恵をもたらすと考えられる。特にCreative Cloudアプリを使用していないユーザーにとっては、AIを活用した画像編集が容易になる点が魅力的だ。
Adobeはこの「Customize」機能を今後追加予定の新機能のプレビューとして位置づけており、生成AIを始めとする革新的な機能を順次追加していく方針を示している。
Adobeは既にビジネスユーザー向けに「Firefly」(※)技術を提供しており、2024年には、Adobe Stockの画像をライセンス前にカスタマイズできるAI機能、「Generative Edits」や、生成AIを活用し、Adobe Stock画像のスタイルや構成を変更できる「Generate Variations」といった機能も導入した。
これにより、ユーザーは画像のバリエーション生成や高度な編集をさらに効率的に行えるようになった。
Adobe Stockに追加された「Customize」機能は、画像編集の可能性を広げ、クリエイティブワークフローをより効率の良いものに変える可能性を持っている。
今後、生成AIなどを活用した新しい機能が追加されていく見込みで、さらに画期的な機能の追加が期待される。
※Firefly:Adobeが開発した生成AI技術で、テキストプロンプトから画像を生成したり、既存の画像を編集したりする機能を提供する。商用利用に適した学習データを使用している点が特徴。