丸井グループとミラティブ、日常の買い物で「推し」を応援できる新クレジットカードを発表

2025年3月6日、丸井グループと配信プラットフォームのミラティブは、配信者を日常的に支援できる「ミラティブ推し活カード」を2025年3月28日より発行すると発表した。このカードは日本国内初となる配信者応援型クレジットカードであり、カード利用額に応じて選択した配信者にミラティブコインが還元される仕組みとなっている。
日常の買い物が「推し活」に変わる新たな支援の形
「ミラティブ推し活カード」は、エポスカードが発行主体となり、Visaブランドで提供される永年無料のクレジットカードだ。
このカードの最大の特徴は、利用者が日常の決済を通じて「エポスポイント」を獲得するだけでなく、選択した配信者に対してミラティブコインを還元できる点にある。配信プラットフォーム「Mirrativ(ミラティブ)」のユーザーにとって、買い物という日常行為が「推し活」の一部となる新たな支援形態であると言える。
新規入会特典として「Mirrativ」アプリ内で利用可能な2,000コインが付与される。このコインは配信者への投げ銭や、アプリ内コンテンツの購入に使用可能だ。
カードデザインに配信者の3Dアバター「エモモ」が使用されており、ファンは自分の「推し」と同じデザインのカードを持つことができる。これにより、物理的な形でファンと配信者の結びつきが強化されることが見込まれている。
申込開始は2025年3月28日からとなっており、その翌日からは博多マルイ7階イベントスペースで「ミラティブポップアップストア in FUKUOKA」が開催される予定だ。このイベントではカードの申し込み受付はもちろん、配信者と視聴者のリアル交流企画や新作グッズの販売も行われる。ストアは4月6日まで開催され、ファンにとって貴重な交流機会となることが見込まれる。
動画配信市場の拡大と「推し経済」の融合が生む新たなビジネスモデル
この「ミラティブ推し活カード」の登場は、拡大を続ける動画配信市場と「推し経済」の融合から生まれた新たなビジネスモデルと言える。特に若年層を中心に「推し活」に積極的に投資する消費行動が顕著になっており、この傾向は今後さらに強まることが予想される。
丸井グループとミラティブの協業により実現した今回のカードは、ファンが日常生活の中で継続的に配信者を支援できる仕組みを構築しており、単発的な投げ銭とは異なる長期的な支援のあり方を提示している。配信者にとっても安定した収入源となる可能性を秘めており、クリエイターエコノミーの新たな展開として注目に値する。
一方で、還元率の透明性や使いすぎの防止など、社会的信頼を得る政策も今後必要になっていくだろう。成功すれば新たなモデルケースとなる事業だけに、社会的責任にも応えた展開が期待される。