@COSME TOKYOがAI香り診断「KAORIUM」導入 リニューアルでフレグランス体験を強化

2025年3月5日、東京・原宿の@COSME TOKYO(アットコスメトーキョー)がリニューアルオープンした。今回の改装の目玉は、セントマティックのAI香り診断システム「KAORIUM」の導入だ。
これにより、来店客は自分に合った香りをより直感的かつ効率的に選べるようになる。また、フレグランスゾーンの拡充も行われ、70ブランド・約400SKUの香水が取り揃えられた。
AI香り診断「KAORIUM」で変わる香水選び
@COSME TOKYOが導入したKAORIUMは、AIを活用して顧客の嗜好に合わせた香りを提案するシステムだ。来店客は、@COSME独自の「24の香り診断」に基づき、自分の感覚に合うムエット(香りを試す紙片)を選択する。
このプロセスを通じて、直感的に自分好みの香りを見つけられる仕組みになっている。
KAORIUMの導入により、香水選びの手間が軽減されるだけでなく、選択の精度も向上する。
従来、香水選びは専門的な知識や経験が求められることが多かった。しかし、このシステムを活用することで、初心者でも自分の好みに合う香りを簡単に見つけることが可能になる。
また、AIが個々の嗜好を分析し、よりパーソナライズされた提案を行うため、顧客満足度の向上にもつながると考えられる。
フレグランス市場は近年拡大を続けており、特に若年層を中心に香水への関心が高まっている。その中で、KAORIUMのようなテクノロジーを活用したサービスは、単なる商品販売にとどまらず、顧客体験の向上にも寄与する要素となるだろう。
フレグランスゾーンの拡充と今後の展望
リニューアルに伴い、@COSME TOKYOのフレグランスゾーンも大幅に強化された。新たに70ブランド、約400SKU(※)の香水が取り揃えられ、専任スタッフによるサポート体制も整えられている。従来のラインナップに加え、多様なニーズに応えるブランドが追加され、選択肢が大幅に広がった。
専任スタッフの配置により、顧客は香りの特徴や組み合わせに関する専門的なアドバイスを受けることができる。KAORIUMによる香り診断と併用することで、より納得感のある選択が可能になり、リピート購入にもつながると期待される。
@COSME TOKYOの運営企業であるアイスタイルは、2024年の売上を約80億円と見込んでおり、数年以内に100億円を達成することを目標としている。
フレグランス市場の成長を追い風に、AI技術のさらなる活用を視野に入れながら、顧客体験の向上と売上拡大を図る方針だ。
今後、KAORIUMを活用した新たなサービスの開発や、他の店舗への展開も考えられるのではないだろうか。
※SKU(Stock Keeping Unit):在庫管理に用いられる商品識別単位。種類や仕様ごとに異なるSKUが割り当てられる。
参考:
スキンケア、フレグランスの国内化粧品市場を調査 | 富士経済グループ
ブーム拡大!伊勢丹新宿店が香水売り場を拡大した理由|@DIME アットダイム