ジャパネットクルーズ、累計乗船者数10万人突破

2025年2月28日、ジャパネットホールディングス傘下のジャパネットツーリズムが運営する「ジャパネットクルーズ」が、累計乗船者数10万人を突破したことを発表した。運行開始から実質2年8か月での達成となる。
このうち約8万人がクルーズ初体験者であり、初心者向けのサービスが功を奏したと考えられる。
「クルーズ・オブ・ザ・イヤー 2023」では国土交通大臣賞を受賞しており、国内クルーズ市場の拡大に大きく貢献している。

クルーズ市場の拡大とジャパネットの取り組み

ジャパネットクルーズは、2018年10月に運行を開始し、2025年2月までの実質2年8か月で累計乗船者数10万人を達成した。
特筆すべきは、そのうち約8万人が初めてクルーズ旅行を経験した点である。これまでクルーズ旅行は「旅行上級者向け」との印象が強かったが、ジャパネットの取り組みにより、その敷居は大きく下がった。

初心者向けのサービスが充実していることが、多くの人々に支持された理由の一つだ。
たとえば、乗船者はチップを別途支払う必要がなく、料金に含まれている。また、添乗員が常に同行することで、不安なく旅を楽しめるよう配慮されている。さらに、ドリンクパッケージの提供や、専用ダイヤルでのサポート体制が整っている点も、初心者にとって魅力的な要素となっている。

こうした取り組みの成果として、ジャパネットクルーズは「クルーズ・オブ・ザ・イヤー 2023」において国土交通大臣賞を受賞した。
これは、同社のクルーズサービスが業界内外で高く評価された証といえる。加えて、国土交通省のデータによれば、2023年の日本人クルーズ利用者数は19.6万人に回復しており、市場は拡大傾向にある。

地域経済への貢献と今後の展望

ジャパネットクルーズの成功は、単に乗船者数の増加にとどまらず、地域経済の活性化にも寄与している。
クルーズの寄港地では、観光地の来訪者数が増え、地元の飲食業や土産物店の売上向上が見込まれている。実際に、寄港地となる地域の商工会からは、クルーズ客の訪問による経済効果を評価する声が上がっている。

今後の展望として、ジャパネットツーリズムはさらなるクルーズ人口の拡大を目指している。初心者向けのサービスをさらに充実させるとともに、より多様な旅行プランを展開することで、新たな利用者層を取り込む方針だ。
また、国内外の観光地との連携を強化し、より魅力的な寄港地プログラムを提供することも検討されている。

クルーズ市場は今後も成長が見込まれる分野であり、その中でジャパネットクルーズが果たす役割は大きい。初心者に優しいサービスを軸にしながら、さらなる市場の発展に貢献することが期待される。