オペラ、AIエージェント「Browser Operator」発表 ブラウザ内でタスク自動化を実現

2025年3月3日、ノルウェーのオペラが新たなAIエージェント「Browser Operator」を発表した。現在は機能プレビューの段階にあり、近い将来「Opera Feature Drop」プログラムの一環として正式に公開される予定だ。
「Browser Operator」の特徴
1995年に設立されたオペラは、独自技術の開発に力を入れており、特にAI技術の活用に注力してきた。近年、ウェブブラウザの進化は検索エンジンの統合やAIアシスタントの導入など多岐にわたるが、「Browser Operator」はその流れをさらに加速させるものだ。
「Browser Operator」は、自然言語処理(※)を活用したAIエージェントで、ユーザーがテキストで指示を出すことでブラウザ内で自動的にタスクを実行できる。たとえば、オンラインショッピングでの購入手続き、旅行の予約、ホテルの料金比較などがスムーズに行えるようになる。
また、従来のAIアシスタントとは異なり、すべての処理はブラウザ内で完結するため、個人情報が外部に送信されるリスクが低減される。タスクの実行過程をリアルタイムで確認でき、進行中の操作を中断したり、修正を加えたりすることも可能だ。
競合他社との比較と今後の展望
「Browser Operator」は、AIを活用してウェブブラウザを単なる情報収集ツールから「行動支援ツール」へと進化させる可能性を秘めている。特に、オペラが強調する「ローカル処理によるプライバシー保護」は、データセキュリティがますます重要視される現代において、大きな強みとなるだろう。
一方で、競合他社の動向にも注視する必要がある。
Google Chromeは、検索エンジンとの統合をさらに強化し、AIを活用して検索体験の精度を向上させている。また、Microsoft EdgeはAIアシスタント「Copilot」を搭載し、ユーザーの作業効率を向上させる方向で進化している。
オペラが競争の激しい市場で優位性を確立するためには、単なるタスク自動化にとどまらず、ユーザーの行動データを活用したパーソナライズ機能の強化が不可欠だ。
加えて、タスクの実行精度がユーザーの満足度に直結するため、その精度をいかに高めるかが重要な課題となる。
オペラが「Browser Operator」を単なるアシスタントの枠を超えて、ブラウザ全体のユーザー体験を再定義する存在に成長させることができるかが、今後の成否を左右する重要なポイントとなるだろう。プライバシー保護とユーザー体験の向上を両立させるというオペラのアプローチがどれほど効果を発揮し、どのように進化し広く普及していくかが注目される。
※自然言語処理(NLP):AIが人間の言葉を理解し、適切な応答を行う技術。検索エンジンやチャットボットなどで広く活用されている。
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