株式会社バッファロー、明星中高のWi-Fi整備に貢献 通信費削減と学習環境を改善

2025年5月28日、株式会社バッファローは、学校法人 大阪明星学園 明星中学校・高等学校が同社のネットワーク機器を採用した事例を公開した。これにより、両校は通信環境を強化し、家庭の通信費負担を削減することに成功したという。
Wi-Fi環境強化で家庭の通信費負担軽減
明星中学校・高等学校は、1人1台端末環境を実現しており、タブレット端末を利用した授業が進められている。
しかし、従来のキャリア通信モデルを使用したモバイル回線によるインターネット接続が主流で、各家庭の通信費が増大していた。
この課題に対応するため、両校は無線LAN環境の見直しを行い、Wi-Fi 6対応のアクセスポイント「WAPM-AX8R」を導入した。
これにより、家庭の通信費負担が減り、さらに安定した校内のネットワーク環境が実現したという。
導入された「WAPM-AX8R」は、76台が普通教室と特別教室に設置され、多台数接続に適した設計が施されている。同機器は「ローミング支援機能」や「AP間電波自動調整機能」を搭載しており、通信が途切れにくいという特徴を持つ。
現在運用から約1年が経過したとのことだが、学校全体のネットワークは安定しており、授業中の通信速度低下を防ぐことができたとしている。
Wi-Fi整備による学習環境の進化 今後の課題と展望
「WAPM-AX8R」の導入により、英会話のオンライン授業やデジタル教材の活用、自習時のタブレット学習がスムーズになったことで、学習スタイルの多様化が進んでいるようだ。
これは、生徒の学習意欲や理解度向上にも一定の好影響を与えていると考えられる。
1年生はすでに無線LANを活用しており、上級生も順次無線LANの利用に移行する予定であるとのことだ。
これにより、学校全体での学習効率はより向上し、教員と生徒の双方にとって利便性が増すだろう。
一方で、今後の課題としては、ネットワークのセキュリティ対策が挙げられる。
複数の端末が同時に接続される中では、個人情報の保護や不正アクセスの防止など、ITセキュリティ面の徹底的な強化が求められるだろう。
明星中高の取り組みは、教育DXの中でもインフラ整備という基本的かつ重要な課題に対し、現実的かつ効果的な対応を示した。
今後は、こうした成功事例を他校がどのように自校の環境に応用していくかが、全国的な教育ICTの成熟度を左右する鍵となってくるはずだ。