コーディングもデバッグも高精度 新発表のプログラミング専用AI「Codestral 25.01」の実力は
近年、開発現場における生成AIの活用が急速に広がりを見せている。
1月13日、Mistral AIは、プログラミング専用AI「Codestral 25.01」を公式ブログ(https://mistral.ai/news/codestral-2501/)にて発表し、開発者の注目を集めた。
従来のAIコーディングアシスタントと一線を画す性能を持つこの新モデルは、開発生産性を数倍に引き上げる可能性を秘めている。
80以上のプログラミング言語に対応し、コード生成からデバッグまでを高精度で実行できる本モデルの実力を、最新のベンチマークデータから紐解いていく。
80言語以上対応のAIコーディングアシスタント、ベンチマークで競合を圧倒
Codestral 25.01の最大の特徴は、その圧倒的な精度にある。
Mistral AI社の公式発表によると、Pythonにおけるコード生成の精度を測るHumanEvalテストにおいて、86.6%という高スコアを記録した。これは、DeepSeek Coder V2 lite(83.5%)やCodellama 70B instruct(67.1%)といった主要な競合モデルを大きく上回る数値だ。
HumanEvalテストは実用的なプログラミング課題の解決能力を測定するものであるため、このスコアから高いコード生成能力がうかがえる。
また、コードの一部を補完するFill-in-the-Middle(FIM)機能においては、平均95.3%という驚異的な精度を達成。これはOpenAI社のFIM API(92.7%)やDeepSeek Chat API(94.4%)を上回る性能で、開発途中のコードの穴埋めや既存コードの修正を、より正確に行えることを意味している。
さらに注目すべきは、256kというコンテキストウィンドウの広さだ。
コンテキストウィンドウとは、対話型AIや言語モデルにおいて、そのモデルが一度に処理できる情報の範囲や文脈を指す。この大きなコンテキストウィンドウにより、より大規模なコードベースの理解と処理が可能となり、大規模事業向けの高度な開発にも対応できるのだ。
Continue社の共同創業者であるTy Dunnは、「コード補完における処理速度と精度の向上は、効率的なソフトウェア開発における重要な要素となる」と評価している。
具体的な使用場面
Codestral 25.01は、主要なIDEやクラウドプラットフォームとの連携を通じて、即座に実務での活用が可能となっている。Microsoft AzureのAI Foundryでは、既にプレビュー版の提供が開始されており、Visual Studio CodeやJetBrains製品との統合も実現している。
また、ソースはすでにGithubで商用/無償で使えるAPIが公開されているため、プレイグラウンドやAPIを通じて、誰でも簡単に無料で試すことができる。
以下のリンクから各種アクセスが可能だ。
実際の使用シーンでは、コードの自動補完だけでなく、エラー検出や最適化提案といったデバッグ支援機能も提供する。また、言語間のコード変換機能を活用することで、既存のPythonコードをJavaやTypeScriptに変換するといった作業も高精度で実行できる。GitHubの発表によれば、これらの機能は無料のプレイグラウンド環境で試用することが可能だ。
まとめ
Codestral 25.01は、AIによるコーディング支援を大幅に改善した。
従来版と比較して2倍の処理速度を実現し、幅広いプログラミング言語に対応することで、開発現場の生産性向上に大きく貢献することが期待できる。現在、AWS Bedrockへの対応も予定されており、今後さらなる活用の広がりが見込まれる。
今後は、AIによる支援は開発環境において欠かせないものになるかも知れない。
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