スタートアップ資金調達リサーチ【Week : 1/13-1/17】

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1月も中旬に入り、引き続き様々な分野で活躍するスタートアップ企業が資金調達を発表しました。

この記事では、1月13日から1月17日の間にリリースされたスタートアップの資金調達ニュースをまとめています。

さらに、事業内容、調達金額、今後の展望についても詳しく解説します。

目次

「口コミコム」運営のmov、30億円の資金調達を実施

事業内容: 店舗支援事業・インバウンド事業

調達金額: 30億円

引受先: 日本政策金融公庫、商工組合中央金庫、みずほ銀行、静岡銀行

今後の展望: AI機能含むプロダクト改善のための開発体制強化、セールス、およびマーケティング領域の強化

movは、国内の店舗のマーケティングを支援するとともに、インバウンド対策支援を行うスタートアップです。支援業務のために複数のサービスを展開しており、店舗向け集客一元化プラットフォームの「口コミコム」や、業界最大級のインバウンドビジネスメディア「訪日ラボ」などが主なサービスです。

「口コミコム」は、口コミサイトの一括管理ツールです。地図アプリやグルメサイト、口コミサイトでの店舗情報を整理し一括更新できるので、店舗情報の更新・修正をする工数を削減できます。AIを活用した口コミ分析や口コミ返信サポート機能も搭載されています。「訪日ラボ」は国内事業者向けのインバウンド専門メディアで、データや事例、ニュースやノウハウを幅広く発信しています。「訪日ラボ」で興味を持った事業者には、コンサルティングサービスも提供しています。

3Dプリント型枠で建築を革新するDigitalArchi、3.5億円の資金調達を実施

事業内容: 大型3Dプリンタによる建築向けコンクリート用樹脂製型枠の製造

調達金額: 3.5億円

引受先: 慶應イノベーション・イニシアティブ、豊田合成、三井住友海上キャピタル、DBJキャピタル、SMBC ベンチャーキャピタル

今後の展望: 人材獲得と技術開発

DigitalArchiは、3Dプリンタを建築業に応用することを目指す、慶應義塾大学発の建築系スタートアップです。大型の3Dプリンタを使用し、コンクリートを成形するための型枠を作成することで、従来の木製や金属製の型枠に比べて、低コストかつ短納期での作成を可能にしています。DigitalArchiは3Dプリンタによる型枠を「デジタル型枠」と呼び、人手不足や高齢化などの問題を抱える建築業界において、3Dデータの活用というデジタルでの課題解決を目指しています。

また、DigitalArchiは、再生プラスチック技術を持つ人材を保有していることも強みです。上記の「デジタル型枠」では、自動車部品製造の過程で廃棄されたプラスチックを、建築型枠用として再生利用しています。持続可能性も建築業界の課題であり、DigitalArchiの3Dプリンタ応用技術は、こうした産業の諸問題を解決するポテンシャルを秘めています。

Web3ゲームに特化したeスポーツチーム「FR」を運営するFURAI、資金調達を実施

事業内容: Web3eスポーツチームの運営、eスポーツおよびWeb3関連領域のコンサルテーション、人材育成事業、および関連事業

調達金額: 非公開

引受先: サードウェーブ

今後の展望: 動画メディアへの投資、新たなビジネスモデルの構築

FURAIは、Web3のeスポーツを専門とするゲーミングチーム、「FR」を運営するスタートアップです。「FR」は、日本を拠点としてWeb3ゲームのeスポーツシーンで活動するチームで、現在はFPSゲーム「Matr1x FIRE」を中心に活動しています。「Matr1x FIRE」は、ブロックチェーン技術を活用した次世代型FPSゲームで、戦略性の高さやゲーム内で得られる報酬の豊富さから、2024年9月時点で350万以上の登録ユーザーを持ち、日々のアクティブユーザー数は約35万人に達しています。「FR」は「MATR1X FIRE 2024 Asia Masters 日韓リージョン」といった大会で優勝するなど、結果を残しています。

FURAIは現在、チームの運営に加えて、動画メディアへの投資や新たなビジネスモデルの構築など、Web3関連の業務を広げていく予定です。動画メディアに関しては、Web3ゲームの認知度が低いことを念頭に、Web3を知らない人に向けて情報を発信していくことを目標とします。具体的には、Web3ならびにWeb3ゲームに関する情報を発信する動画メディアへの投資を増やす方針です。また、Web3技術を使った自社IPの開発や、Web3ゲームのユーザー層を拡大するためのプラットフォームの開発にも投資していく予定です。

ゼロエネルギーの冷却を実現する放射冷却素材を開発するSPACECOOL、9億円の資金調達を実施

事業内容: 放射冷却素材の開発・販売

調達金額: 9億円

引受先: WiL、大阪ガス、三菱HCキャピタル、未来創生3号ファンド、三井住友海上キャピタル

今後の展望: 海外での事業展開や更なる研究開発、組織体制・事業基盤の強化

SPACECOOLは、自社オリジナルの放射冷却素材「SPACECOOL」を製作するスタートアップです。「SPACECOOL」は、放射冷却の原理を活用し、熱を赤外線に変換して宇宙に放射することで、直射日光の下でもゼロエネルギーの冷却を実現する新素材。コストを抑えつつ高い放射冷却性能と太陽光反射性能を両立させており、建物や機器の温度管理や都市のヒートアイランド現象の緩和などの用途に使用できます。

「SPACECOOL」は現在国内外で実証・本格導入を進めており、2025年の大阪・関西万博でも、ガスパビリオンへの適用が決定済みです。SPACECOOLはカーボンニュートラル社会を実現することを目指しており、屋外機器や建物など、地球温暖化による暑熱課題を抱える屋外ファシリティの表面に素材を導入することで、冷却に必要なエネルギーの消費量を削減していくことを目標としています。

外食DXを推進するイデア・レコード、5億円の資金調達を実施

事業内容: DXコンサルティング事業、プラットフォーム事業、業務支援サポート事業

調達金額: 5億円

引受先: NECキャピタルソリューション、サイボウズ、商工中金

今後の展望: 組織体制の強化、サービスの品質向上

イデア・レコードは、外食や中食、ホテル業界に特化したサービスを展開するスタートアップです。店舗運営に対するシステム面でのサポートを得意としており、BPOサービスやSaaSサービスといったソリューションを、幅広く提供しています。特に、2018年にリリースした「GATE」は、店舗型ビジネスに必要な機能を網羅した統合的なSaaSプラットフォームであり、多角的な支援を実現します。

「GATE」はすでにモバイルオーダーや注文一括管理、ウェイティングおよび CRMなどの機能を有していますが、今後さらに機能を拡充し、最終的には店舗とエンドユーザーの接点すべてのデジタル化を促進させる予定です。また、システムを提供するだけでは難しい領域にもサービスを拡大していく方針で、データの収集・加工・分析といったコンサルティングや、クリエイティブ、販促マーケティングなどのサービスを計画しています。

まとめ

1月13日から1月17日の資金調達例をまとめました。

今週も、多様なスタートアップが資金調達に成功しています。既存産業をデジタルサービスでサポートする業態は引き続き堅調で、movは30億円もの調達規模を達成し、イデア・レコードも5億円の調達に成功しています。また、3Dプリンタの建築業界への応用を目指すDigitalArchiも、広い意味でDXと言え、革新的なサービスで既存産業の効率化を目指しています。

エコロジー分野でも資金調達は活発で、SPACECOOLの例はその一つと言えます。また、Web3ゲームのチームを運営するFURAIは、新たなビジネスの一例を示しています。

「Plus Web3」では、今後も資金調達例を紹介してまいります。

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