2026年10月9日、国内電通グループのR&D組織「Dentsu Lab Tokyo」は、同年10月13日から16日まで幕張メッセで開催される「CEATEC 2026」への出展概要を発表した。
感覚やデータをクリエイティブへ変換 先進的体験型R&Dプロジェクト群
Dentsu Lab Tokyoは、「Playful Transformation」をテーマに掲げ、テクノロジーとクリエイティビティの融合による体験型展示を披露する。
今回の展示では、言葉から触り心地を生成するAI(※)システム「FANTOUCHIE」をはじめ、香りと音でラーメンのらしさを再現する「吸うラーメン」、犬型ロボットとの親しみや愛着の可能性を探る「ロボットのファンサ」といった3つのR&Dプロジェクトが紹介される。FANTOUCHIEはテキスト入力により「ユニコーンの角」などの架空の触感まで振動スピーカー経由で出力できる点が特徴だ。
さらにブース内では、設置カメラから人流や滞在者数などのデータを取得し、前日の来場者の動きを反映した「PONSAI」を生成する取り組みも実施される。加えて10月14日には、優秀賞を受賞した「CEATEC エコ&デザインチャレンジ2026」の表彰や、企業の研究開発におけるクリエイティブの役割を議論するセッションも開催される。
※AI(人工知能):人間の知的な振る舞いを模倣・実行する計算システム。本作ではテキストから触覚データを生成する技術として応用されている。
新感覚テクノロジーがもたらす可能性 ビジネス展開への期待と課題
五感や情緒に働きかける新しいテクノロジーの創出は、ビジネスや社会の変革において大きなメリットをもたらすと期待されている。言葉やデータといった抽象的な存在を感覚的な体験へ変換する技術は、従来の製品開発やエンターテインメント、ブランドコミュニケーションの枠組みを大きく広げる可能性を秘めているためだ。
一方で、感覚体験に特化した新技術を実際の産業や事業モデルへ落とし込むための再現性確保やコスト面、そして実用化に向けた社会的なニーズの掘り起こしには一定のリスクや課題も存在すると考えられる。単なる体験型の試みで終わらせず、持続可能なビジネス価値へと昇華させられるかが今後の焦点を握ると言える。
将来的には、企業の研究開発部門とクリエイティブ組織との連携がより一層深まり、既存の技術起点のデモンストレーションを超えたイノベーションが創出される見込みだ。人間味あふれる感覚表現と最新テクノロジーの融合は、ビジネスの現場において新たな市場競争力を生み出す鍵となると予想される。
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