2026年9月28日、博報堂マーケティングシステムズは生成AI上のブランド可視化ソリューション「Adobe Brand Visibility」に対応し、GEO支援体制を強化すると発表した。戦略立案からサイト改修まで一気通貫で手掛ける。
計測データと改修作業を連動 生成AI時代の顧客接点を最適化
博報堂マーケティングシステムズは、アドビが提供する計測ソリューション「Adobe Brand Visibility」に対応し、GEO(※)領域における統合支援を開始した。計測基盤の導入やKPI策定にとどまらず、コンテンツ制作やサイト基盤の改修、運用の定着化までを一括で受託する。
背景には、生活者の情報収集行動がキーワード検索からAIとの対話へとシフトしている現状が存在する。同社が2025年12月に実施した調査によると、生活者の46.1%が日常的にAIを活用しており、そのうち約16人に1人が生成AIを介して未知のブランドと出会っているという。
しかし実務では、モニタリングすべきプロンプトの選定難易度の高さや、分析組織と運用組織の分断による改修作業の遅延が課題となっていた。同社はマーケティング基盤の構築実績を活かし、計測と現場の改修が途切れがちな状況を解消する狙いだ。既存のCMS環境に合わせ、マルチプラットフォームで対応する点も特徴である。
※ GEO(Generative Engine Optimization):生成AI(LLM)の回答内で自社ブランドが適切に言及・参照されるようWebサイトや情報を最適化する施策。
AI検索への対応がブランド価値を左右 波及効果と運用の課題
生成AIが新たな顧客接点として定着しつつある今、企業のマーケティング戦略は大きな転換点を迎えている。従来のSEO施策だけでは十分な露出を確保できないケースが増加しており、GEOへの投資は今後さらに活発化する見通しだ。
一連の支援により、企業は生成AI上での自社ブランドの認知度や評価を正確に把握できるようになる。AIペルソナを活用したプロンプト設計を行うことで、生活者の潜在的な問いに合致した情報発信が可能となり、新規顧客の獲得やブランドイメージの向上が期待できる。
一方で、生成AIのアルゴリズムは絶えず変化するため、単発の改修では効果が持続しないリスクも存在する。継続的なモニタリングと頻繁なサイト更新を回す運用体制の構築が不可欠であり、社内リソースやコストの確保が今後の課題となるだろう。
同社は今後、対応する計測ソリューションや生成AIサービスの拡大を進める方針を示しており、業界全体の取り組みを加速させる要因となりそうだ。